家の買い替えは「今の家を売って、新しい家を買う」という2つの大きな取引を同時に進める必要があり、思っている以上に難易度が高いといわれます。
売却と購入のタイミングが合わなかったり、資金繰りやローンの審査でつまずいたりと、トラブルが起きやすいのも特徴です。
とはいえ、あらかじめ注意点とコツを押さえておけば、スムーズに買い替えを成功させることも可能です。家の買い替えが難しいといわれる理由と、失敗を防ぐための7つのポイントを詳しく解説します。
◇家の買い替えが難しいといわれる理由
家の買い替えが難しいといわれる主な理由は、次のとおりです。
1.売却と購入のタイミングを調整する必要がある
家の買い替え方法には、売買のタイミングによって「売り先行」「買い先行」「売り買い同時進行」の3つのパターンがあります。
家の買い替え方法
①売り先行…先に旧居を売却し、仮住まいに引っ越してから新居を探す
メリット:旧居の売却額を新居の購入費に充てられる・旧居の売却に時間をかけられる
デメリット:引っ越し費用が余分にかかる・新居選びに焦り、妥協してしまう可能性がある
②買い先行…先に新居を買って、引っ越してから旧居を売却する
メリット:引っ越しが一度で済む・新居の選定に時間をかけられる
デメリット:ダブルローンになる可能性がある・旧居を売り急ぎ、相場より安く売却してしまう可能性がある
③売り買い同時進行…新居購入と旧居売却のタイミングをそろえる
メリット:引っ越しが一度で済む・買い替えローンを利用できる
デメリット:スケジュールの調整が難しい・売り買いともに余裕がなく、満足のいく売買ができない場合がある
いずれの方法も予算やスケジュール面で調整が難しく、判断を誤ると損失につながるおそれがあります。単に売るだけ、買うだけではなく、売買のタイミングを考えなければならない点に家の買い替えの難しさがあるのです。
2.出費がかさむ
住宅の購入には、数百万円単位のまとまった資金が必要です。住宅ローンを利用できるとはいえ、頭金のほかにも、登記費用や譲渡所得税、引っ越し費用など、さまざまな支出が発生します。
特に、旧居にローン残債がある場合には、その全額を一括で返済する必要があります。
実際に、旧居の処分に費用をかけすぎたことで新居の条件を妥協せざるを得なかったり、ダブルローンによって家計が圧迫されたりするケースも少なくありません。
3.物件やエリアの選定が難しい
物件やエリアの選定が難しい点も、家の買い替えが難しくなる大きな要因のひとつです。
賃貸であれば、気に入らなければ再び引っ越すことも可能ですが、住宅購入ではそう簡単にやり直しができません。
せっかく買い替えた家が気に入らなかった場合、「前の家やエリアのほうが良かった」と後悔することにもなりかねません。
特にシニア世代の場合、新しい環境に慣れるのが難しく、住み替えがストレスの原因になることもあるため、より慎重な判断が求められます。
◇難しい家の買い替えを成功させるための7つのポイント
先ほど紹介したとおり、家の買い替えは予算の確保やスケジュールの調整が難しく、一般的な新居の購入より難しい傾向にあります。判断を誤ると、以下のようなトラブルが生じるリスクがあります。
・予算不足やスケジュール上の制約により売買を妥協してしまった
・思わぬ出費があり家計を圧迫した
・融資審査が下りず新居を購入できなかった
・新居を用意できていないのに旧居を引き渡すことになった
このようなリスクを回避するために、特に重要なポイントを以下に紹介します。
1.スケジュールに余裕を持たせる
家の買い替えは旧居の売却と新居の購入を同時、もしくは連続して行う必要があります。タイトなスケジュール設定にすると、進行を焦るあまり旧居を相場より安く売却したり、新居の購入を妥協したりすることにもなりかねません。
スケジュールは余裕をもって組むようにしましょう。以下に売り買い同時進行する際の、ややゆったりしたスケジュール例を紹介します。
売り買い同時進行する際のスケジュール例
・1~2週
旧居の売却:査定依頼・売却準備
新居の購入:条件整理・物件探し開始
・3~4週
旧居の売却:販売開始
新居の購入:内覧・ローン事前審査
・5~8週
旧居の売却:内覧対応・価格調整
新居の購入:内覧継続・候補絞り込み
・9~10週
旧居の売却:内覧対応・価格調整
新居の購入:購入申込み(仮押さえ)
・11週
旧居の売却:買主決定・交渉・買主の事前審査
新居の購入:事前審査
・12週
旧居の売却:売買契約
新居の購入:売買契約
・13~16週
旧居の売却:買主の本審査
新居の購入:本審査・各種手続き
・17~20週
旧居の売却:引き渡し準備
新居の購入:引っ越し準備
・21週
旧居の売却:決済・引き渡し
新居の購入:決済・入居
・22~24週
旧居の売却:アフター対応
新居の購入:生活整理・手続き
以上がゆったりした参考までのスケジュールとなります。
今回は長くなってしまったのでここまで!
2つ目以降のポイントは次回ご紹介させていただきます。