「新築物件は外装も内装もピカピカできれいだから惹かれるけれど、シックハウス症候群が怖い…」と検討する前から諦めようとされていませんか?家の築年数に関わらず、安心安全に暮らせる家はたくさんあります。理想の住まいが見つかっても、そこで暮らすことで家が原因で体調を崩してしまうのは避けたいですよね。シックハウス症候群を起こさないためには、原因や対策方法を知ることが重要。
この記事では、新居を探しているお客様が気がかりになりがちな、シックハウス症候群の詳しい症状や原因を解説します。また、お客様自身でも手軽にできるシックハウス症候群の対策方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。すてきな新生活が送れる理想の住まいを見つけましょう。
◇シックハウス症候群の症状
シックハウス症候群の詳しい症状をご存知でしょうか?「目がチカチカする」「のどが痛くなる」など人により、シックハウス症候群で出る症状のイメージが異なるものです。例えば、「風邪」の症状。発熱や咳、鼻水、食欲減退などのように、「風邪」にもたくさんの症状がありますよね。シックハウス症候群も同じです。
まずは、詳しい症状や発症に個人差があるのかについてご紹介します。
シックハウス症候群による症状
変調が起きやすい部位 | 主な症状 |
目 | チカチカする、涙 |
鼻 | 刺激感、乾燥、鼻水 |
口 | 唇の乾燥、咳 |
のど | のどの乾燥 |
肌 | 皮膚の紅斑、じんましん、湿疹、カサカサ |
体調 | めまい、吐き気、嘔吐、頭痛、疲れやすい |
シックハウス症候群による症状として報告されているものは、顔だけでなく、全身にも現れています。
新しい住まいで楽しい生活を夢見て引っ越したのに、ただ家で日常生活を送っているだけで涙が止まらなかったり吐き気に苦しんだり…。
そんなつらい状況が続いてしまっては、普通の生活も難しいですよね。
シックハウス症候群の症状には個人差がある?
万が一、シックハウス症候群の症状が出てしまった場合、他の家族も同じような状態になると思いますか?
家で過ごす時間が長ければ、空気中にただよう原因物質に触れたり吸い込んだりする機会も増加します。
室内で過ごす時間が多い主婦やお年寄り、乳幼児は、シックハウス症候群の症状が出やすい傾向です。
同じ家で暮らしていても、もともとの体質や生活スタイルは家族一人ひとりに違いがあるもの。
シックハウス症候群には個人差があることを知っておきましょう。
◇シックハウス症候群を引き起こす原因
シックハウス症候群の発症には、複数の原因があります。原因を知って、シックハウス症候群にならないための対策に役立てましょう。
化学物質によるもの
家造りに使われている数え切れないくらいの化学物質。
接着剤や防腐剤、塗料などに含まれる化学物質は、常温で気化するため空気中にただよってしまいます。
気化した化学物質を吸い込むことで、シックハウス症候群になるひとつの原因です。
家の中に拡散する化学物質は「揮発性有機化合物」(VOC)と呼ばれています。
厚生労働省が使用に関して、室内濃度の指針を発表している化学物質は13種類です。
化学物質名 | 主な用途 | 特記事項 |
ホルムアルデヒド | 合成樹脂、接着剤、防腐剤など | 建築基準法による規制対象住宅性能表示で濃度を測定可能 |
アセトアルデヒド | 接着剤、防腐剤など | 住宅性能表示で濃度を測定可能 |
トルエン | 接着剤、塗料など | 住宅性能表示で濃度を測定可能 |
キシレン | 接着剤、塗料など | 住宅性能表示で濃度を測定可能 |
エチルベンゼン | 接着剤、塗料など | 住宅性能表示で濃度を測定可能 |
スチレン | 断熱材など | 住宅性能表示で濃度を測定可能 |
パラジクロロベンゼン | 防虫剤、消臭剤など | |
テトラデカン | 灯油、塗料の溶剤 | |
クロルピリホス | 白あり駆除剤 | 建築基準法による規制対象 |
フェノブカルブ | 白あり駆除剤 | |
ダイアジノン | 殺虫剤 | |
フタル酸ジ-n-ブチル | 塗料、接着剤の加工 | |
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 塗料、接着剤の加工 |
「築年数が経過した物件よりも室内に拡散している化学物質の濃度が高いのでは?」と心配されていませんか?
しかし、化学物質の使用は法律で規制されたり指針が決められたりしているので、安心して物件を選びましょう。
購入を検討している物件のシックハウス対策が気になっているお客様は、ぜひお気軽にお尋ねください。
家の構造
昔ながらの住宅は、ちょっとした隙間が多く、空気が流れやすい間取りです。
省エネ対策として高断熱高気密の住宅が建てられるようになると、室内の空気の流れがとても少なくなりました。
気密性が高い家の構造もシックハウス症候群の原因として考えられています。
また、エアコンの使用時に、窓を開けて換気をしようとはなかなか意識しませんよね。
換気をする機会の減少や家の構造の変化が、シックハウス症候群が発症する可能性を高めています。
ダニやカビ
ダニの死骸やフン、カビの胞子は、気管支喘息やアレルギーなどを発症してしまう原因のひとつです。
実は、シックハウス症候群はダニやカビによっても症状が出ると考えられています。
家の構造の気密性が高くなった影響により、室内の湿度も高く保てるようになりました。
適度な湿度は風邪やインフルエンザなどの予防に効果がありますが、高すぎるとダニやカビが繁殖する原因に。
目には見えない物質によって体調不良になってしまうのは、とても恐ろしいですね。
さて、今回はここまで!次回は引き続きシックハウス症候群の対策方法についてご紹介させていただきます。