注文住宅を建てるなら土地購入からスタートです。
慣れない手続きに戸惑うこともありますが、事前準備をしっかり行えば順序立ててこなせます。
手順や期間など、気になることはたくさんあるでしょう。
本記事では契約から土地購入・着工などに関する事務手続きの流れをご紹介します。
◇予算は?イメージは?最初に検討したいこと
まずは「どんな家を建てたいか」を具体的に考えることから始めましょう。
このときは思いっきり理想の家を想像してください。
大体のイメージが出来上がったら予算を考えます。
このとき、思い描いた理想の家が難しいと感じる予算であれば、理想を現実に近付けましょう。
注文住宅で大切なことは、「住みたい地域」「予算と理想のバランス」です。
長く住むであろうマイホーム、土地探しや予算面は納得がいくまで煮詰めたほうが満足のいく結果になります。
この検討期間は短期間でも長期間でも構いません。
どちらも一長一短です。
短期間の検討で決定すれば、今住んでいる家の家賃の節約に繋がります。
マイホームの完成も早くなるわけですから、より早く入居が叶うのもメリットです。
デメリットとしては、短期間ですべてを決めなくてはならないので忙しいということでしょう。
家の間取りや不動産会社の決定、土地の購入手続きなど、一気にこなす必要があります。
一方、長期間の検討は、短期間では気付かなかったことに気付くかもしれません。
細部の細部までじっくり検討できるメリットがあります。
デメリットは入居中の賃貸住宅の家賃支払い期間が長くなることや、狙った土地をほかの人が購入してしまう可能性です。
メリット・デメリットを比較して考えていきましょう。
◇不動産会社と契約して土地購入
細部まで決定できたら不動産会社と正式に契約し、土地の購入や家の建築に関する手続きを進めます。
住宅ローンの審査に通れば土地の購入契約をし、いよいよマイホームの建築開始です。
土地購入のためには3段階の事務手続きが必要になります。
「買付証明書の提出」「土地売買契約」「引き渡し」の3つです。
1.買付証明書の提出
不動産会社から渡される買付専用用紙に記入します。
購入する意志を示す書類で、いわゆる購入申込書にあたり、署名・捺印をするものです。
希望の購入価格もこの書類に記入できます。
また、この買付証明書をあとで撤回したとしても、謝罪や賠償金といったペナルティはありません。
安心して購入意志や希望の購入価格を記載してくださいね。
2.土地売買契約
売主からOKが出れば売買契約に進みます。
土地売買契約では手付金として土地の購入価格の10%程度を支払います。
また、不動産会社によりますが、仲介手数料が発生するのであれば、この時点で50%程度を支払う場合もあります。
このあとに重要事項の説明がおこなわれます。
説明をするのは宅地建物取引士です。
専門的な知識や用語が使われることも多々ありますので、理解が難しいと思う事項があればその場ですぐに質問しましょう。
重要事項説明が終われば住宅ローンの本審査です。
本審査は融資を申し込む金融機関に直接行って手続きをする必要があります。
本審査の手続きに使う、印鑑をはじめとした必要な持ち物も事前に教えてもらえます。
住宅ローンの本審査の手続きが終わったら「金銭消費賃借契約」に進みます。
金融機関と融資契約をすることを記した契約書です。
借入金額や金利、返済計画について記載されています。
内容に異存がなければ記名し、実印を押して完了です。
3.引き渡し(決済)
金融機関と金銭消費賃借契約が終わったら、購入する土地の引き渡しに進みます。
ローンを実行して残金を支払い、諸経費の精算もおこないます。
登記申請もこの場で済ませることになります。
登記に必要な書類や固定資産税の説明、住宅ローンの融資金の振り込みなど、この場でかなり専門的で難しいことを一気におこなうのですが、同席している司法書士がスムーズに済ませてくれるため、心配は不要です。
もちろん不動産会社のスタッフも一緒ですので、不安や疑問があればぜひこの場で質問し、晴れやかな気持ちで引き渡しを済ませましょう。
これで土地購入は完了です。
あとはマイホームの完成を楽しみに待ちましょう。
◇どんな小さなことでも相談して理想の住まいを
マイホームの購入は一生の中でもそうそうない大きなイベントです。
注文住宅ともなれば考えることも多く、出来上がったときには感慨もひとしおでしょう。
大切なマイホームですから、気になる点はどんなことでも不動産会社に相談してください。
理想の住まいで長く暮らすため、ぜひ積極的に相談し、不安のないマイホームを手に入れましょう。