前回に引き続き今回は頭金なしで住宅を購入した場合の注意点からご説明いたします。
◇頭金なしで家を買うときの注意点
自己資金に余裕が無い方にとって、頭金なしで住宅ローンを利用できるのはとても魅力的ですね。しかし、頭金なしの住宅ローンには3つの注意点がありますので参考にして下さい。
借入額が増えて利息負担が増える
利息はパーセンテージでつくので、借入額が少額のほうが利息も少なくなります。つまり、頭金なしだと利息の負担が増えてしまうことになるのです。長期間返済する住宅ローンでは総支払額に大きく差が出ます。
例えば、3,000万円の住宅を買う時に300万円頭金を準備すれば、借入額は2,700万円に抑えることが出来ます。頭金なしの場合に比べて300万円分の利息が減るということです。
フラット35の固定金利0.56%の場合、利息分で29万4千円の差額が出てきます。
諸費用は現金一括払いが基本
住宅を買うには物件の購入費用だけではなく、さまざまな諸費用の支払いが必要です。「仲介手数料」「住宅ローン手数料」「登記費用」「手付金」「各種保険料」などです。
しかも、これらの諸費用は住宅ローンに含ませることは出来ず、基本的に現金一括払いになります。諸費用の目安としては「注文住宅や新築マンションの場合で住宅価格の3~6%」「中古住宅や新築一戸建て、建売住宅で6~9%」が目安です。
※諸費用を住宅ローンに含めて借入のできる金融機関もあります。
4,000万円の注文住宅を買う場合は120万円~240万円くらいの諸費用がかかるといえます。つまり、先に解説した「6ヶ月~1年間の生活費+諸費用分」くらいの自己資金を準備しておきましょう。
諸費用ローンは借入金利が高くなる
どうしても諸費用分の自己資金が用意できない場合は「諸費用ローン」もあります。しかし、住宅ローンとは別に組まないといけないので、二重に支払いが発生することになります。さらに、金利も住宅ローンに比べて高いのが特徴。
頭金なしで住宅ローンと諸費用ローンを利用してしまうと、頭金と諸費用を自己資金で支払った場合と支払金額に大きな差がでてしまうことが分かりますね。
◇【頭金別】ローンシミュレーション
ここでは頭金の金額別に「月々の返済額」と「ローン返済総額」を一覧表でみていきます。
住宅の購入条件は以下のように設定しています。
物件価格:4.000万円
世帯年収:500万円
金利:1%
借入期間:35年
頭金 月々の返済額 ローン返済総額
0円 112,900円 47,418,000円
100万円 110,100円 46,242,000円
200万円 107,300円 45,066,000円
300万円 104,400円 43,848,000円
400万円 101,600円 42,672,000円
500万円 98,800円 41,496,000円
頭金0円の返済総額は47,418,000円。頭金500万円を支払った場合の返済総額は41,496,000円、ここに頭金500万円を加えると46,496,000円になります。頭金0円と比較すると「922,000円」の差額が生じます。
このように、頭金の有無で100万円近くを支払わなくてよいと考えると、出来るだけ頭金をしっかり準備した方が良いと言えますね。購入予定の物件と金利でシュミレーションしてみましょう。
◇まとめ
住宅を買う際の頭金の役割や重要性を解説していきました。
・住宅ローンの頭金は平均で購入金額の10%~20%くらい
・年収、所要資金、返済比率を目安に住宅ローンの金額を考える
・頭金のメリット、頭金なしの注意点を理解して余裕をもった返済計画にする
・事前に頭金による差額をシュミレーションしておく
以上のことを参考にして、自身のライフプランに落とし込んでいきましょう。
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