人生で最も大きな買い物と言っても良いマイホームの購入。初めての住宅ローンに不安を感じる方も多いと思います。
「早く返済したい」「頭金なしの方が楽で良い」と考える方もいますが、きちんとシミュレーションしてバランス良くローンを組まないと後悔してしまう事があります。
この記事では2回にかけて、
・頭金の必要性
・頭金の目安
・頭金を多く入れるメリット
・頭金なしの注意点
・ローンシュミレーション
についてご説明いたします!
先を見据えたバランスの良い頭金を用意して最適な住宅ローンを組みましょう。
◇頭金とは?
住宅にかかわらずローンを利用して商品を買う際に、先に商品代金の一部を支払い、ローンの総額から差し引くためのお金です。
例えば3,000万円の住宅を買う時に住宅ローンは2,500万円に抑えたいとします。この場合は500万円の自己資金を頭金として支払えばローン金額は2,500万円になります。この500万円が頭金というわけです。
そして、頭金を多く支払えば月々の返済額を下げることが出来ます。3,000万円の住宅を買う時に頭金を1,500万円支払えば、頭金なしの場合より毎月の返済額を半分にすることが出来ます。さらに、利息も減るので余裕をもって生活をすることが出来るのです。
頭金の特性まとめ
・頭金を支払うと毎月の支払いが下がる(ローン年数が同じ場合)
・頭金を支払うと住宅ローンを利用する金額が減るので利息も減る
◇家を買うときの頭金はいくら必要?
住宅購入額の10%~20%が相場
注文住宅と新築マンションは16%を超える高水準ですね。対して建売住宅や中古戸建は8%前後とかなりの開きがあります。おおよその相場感でいうと10%~16%ほどですね。
例えば4,000万円の注文住宅に頭金18%支払うと
4,000万円×0.18=720万円
購入を検討しているタイプでシュミレーションしてみましょう。
住宅ローン借入額は「返せる金額」が基準
返せる金額までの借入にするのは大原則ですが、家族の人数や今後にかかるお金は人によって違うので、自身の家庭事情とライフプランに照らし合わせて考える必要があります。
住宅購入の所要資金は新築なら年収の平均7倍、中古なら5~6倍と言われています。
・年収500万円の世帯
住宅購入資金4,000万円、頭金500万円で年収倍率は7倍になります。
これで所要資金のイメージは出来たと思いますが、もう一つ大切な考え方があります。
それが「返済比率」です。
ローン返済額が収入のどのくらいの割合かを表した数値で、一般的には30~35%が基準と言われています。
手元資金は生活費の6か月~1年を目安に残す
「少しでも毎月の負担を減らしたい」と考えるのは普通のことです。しかし、自己資金のほとんどを頭金に使ってしまうのは危険です。仕事を失ったり、怪我や病気で収入が減ることも考えられるので、収入がなくなっても6ヶ月から1年間程は生活できるくらいの蓄えは残しておきましょう。
◇頭金を多く入れるメリットは?
大きく分けて2つのメリットがありますので順番に解説していきます。
借入額を抑えられる
頭金を多く入れる程借入額が抑えられます。その分利息を減らせたり返済年数を短くしたり出来るので、長期的に見てお得になります。ただし、無理なく支払える金額が原則となります。
担保割れのリスクを回避できる
担保割れとは、住宅の担保評価額が住宅ローンの残高より少なくなっている状態。もしくは、住宅ローンの残高が住宅の売却価格より多い状態をさします。
例えば、売却価格が2,000万円の物件の住宅ローンが2,500万円残っていたとすると、500万円の担保割れとなります。この場合、500万円は別途現金で準備して完済しないと売却は出来ません。
頭金を多くすることで、この担保割れのリスクを回避できる確率をあげることができます。
今回はここまで!
次回は頭金なしで家を購入する際の注意点や、頭金の金額に合わせて実際の月々のローン返済額についてご紹介したいと思います。